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湯の印象 C 秘湯度  3
  『雉も泣かずば』
   宇和島から少し山に入ったところに「成川渓谷」という紅葉の名所がある。その畔の温泉である。宇和島は大規模観光施設をいれると市内から近く比較的に多くの入浴施設がある。しかし昔からなじみ客で賑わった湯治場も既に閉館してしまい、今となってはここが最も古い温泉となってしまった。
   渓谷やキャンプ場に囲まれた温泉であるが、最近では日本の国鳥「雉」でプッシュしているらしい。といっても鑑賞したり崇めたりするのではなく食べる目的で(笑)。愛媛県鬼北町には雉の養殖場があり禁漁期間であっても肉が入手できる。
   館内の軽食レストランでは、ほとんどのメニューが1000円以下なのに、お奨めメニューの「きじ鍋(きじ刺身付)」だけは唯一「3500円〜」つまり時価となっている。ひとつだけ浮いてはじけた一品である(笑)。また売店コーナーでの一押し品は「きじ油石鹸」。きじの油から作ったので泡立ちが良いと書かれている。しかしその隣で売っている「美緑茶石鹸(お茶からつくった石鹸らしい)」も同じ写真で同じく泡立ちが良いとされているので、キジの御利益についての信頼性が大いに揺らいでいる(笑)。
   なんだかあとづけマーケティング感の漂うキジづくしであるが、キジさんもあえて鳴かずとも、のんびりと温泉に浸かるのが一番であろう。
   
 
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「山間ののんびりとした温泉である。」 
山間ののんびりとした温泉である。 
 
 
 
「オフシーズンには近所の方の利用が多い。」 
オフシーズンには近所の方の利用が多い。 
 
 
 
「1000円以下のメニューの中で豪華絢爛に輝く「きじ鍋3500円より」。少し無理があるものの「遠くから来たお客はぜひ食べろ」と訴えている様だ(笑)。」 
1000円以下のメニューの中で豪華絢爛に輝く「きじ鍋3500円より」。少し無理があるものの「遠くから来たお客はぜひ食べろ」と訴えている様だ(笑)。 
 
 
 
「キジ油石鹸。隣のは美緑茶石鹸。」 
キジ油石鹸。隣のは美緑茶石鹸。 
 
 
 
「歩いて1分で成川渓谷入口。」 
歩いて1分で成川渓谷入口。 
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