湯の印象 A 秘境度 3
『たとえニューがついても』
国道32号線『根曳峠(ねびきとうげ)』は高知県中部の太平洋側と山間部の嶺北とを分ける峠である。ここを境に天気も人も変わる。峠から北の繁藤(旧天坪)地区は四国でも有数の豪雨地域である。国道はこの峠を南に越えて初めてフェニックスの茂る南国高知となる。『若宮温泉』はこの根曳峠を東に少し下った山間部の茂みの中に隠れるように位置する。
高知県内の温泉施設としては歴史もかなり古く、平成以降の新設温泉とは、存在感で一線を画する。昭和時代は名湯の誉れも高く、高知を代表する温泉のひとつに数えられていたのだが、施設の老朽化で建て替えられて名称も『ニュー若宮温泉』となったという。とはいうものの、その「ニュー」がついたのさえ結構な昔である。かくいう私も小学生当時に自転車旅行で以前の施設に投泊したことがあり、今回まさに40年ぶりに訪れた。しかし建て直されようが「ニュー」がつこうが、その「怪しさ」は今も40年前のままである。そんなことに安堵感をつい覚えてしまうような天然記念物的なガチな趣をいまだにまとっている温泉。どうか孫の代までこのオーラをそのまま保ってもらうことを心から願ってやまない。
近くのスポット 『四国堰堤88箇所26番 休場ダム』 『四国堰堤88箇所番外4番 繁藤堰堤』 『四国堰堤88箇所27番 穴内川ダム』
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「昼なお暗い県道253号線で ひとけのあるのはここだけなので見逃すことは無い。」
昼なお暗い県道253号線で ひとけのあるのはここだけなので見逃すことは無い。
「温泉入り口の注意書き(画像をクリックすると拡大します)。「駐車場内での交通事故には一切の責任を負いません」のところを「猪用の罠に捕まっても一切の責任は負いません」とあるのはあんまりお目にかからない。また「温泉に御用の無い方の通り抜け禁止」と書かれているが、通り抜けたら千尋の谷底である。(笑)」
温泉入り口の注意書き(画像をクリックすると拡大します)。「駐車場内での交通事故には一切の責任を負いません」のところを「猪用の罠に捕まっても一切の責任は負いません」とあるのはあんまりお目にかからない。また「温泉に御用の無い方の通り抜け禁止」と書かれているが、通り抜けたら千尋の谷底である。(笑)
「温泉施設の入り口。黄色のペイントは紅葉時には迷彩効果となり、わかりにくい。(笑)」
温泉施設の入り口。黄色のペイントは紅葉時には迷彩効果となり、わかりにくい。(笑)
「コンパクトな浴槽 こんな場所なのに昔からの固定客が結構多く平日でも誰かがいる。」
コンパクトな浴槽 こんな場所なのに昔からの固定客が結構多く平日でも誰かがいる。
「露天風呂もあるが、このときは水風呂であった。」
露天風呂もあるが、このときは水風呂であった。
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