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湯の印象 A秘境度  3
 
 『道後に対する道前の気概』
 
 四国第一の温泉郷である松山道後温泉を擁し西の瀬戸内伊予灘を望む『道後平野』に対して、高縄半島の反対側、西条から新居浜に広がり瀬戸内燧灘に面するこの平野を地元では昔から『道前平野(新居浜平野)』と称している。広い県土を有する愛媛県は、宇和海に面する「南予」、伊予灘、斎灘に面する「中予」、そしてこの燧灘に向かう「東予」と大きく三つの文化圏に分かれ、各々「よそといっしょにするな」の意識がとても強い。これは酒蔵の親父の性格にも言えるし、ダムのある河川の水系の気候風土の違いでも説明が出来る。まぁ、簡単に言っちゃうと、あんまり仲がよくないのである(笑 ごめん)。東予地域が言い張るところのこの『道前』において、古来から地元で「道後を凌ぐ名湯」と賞されているのが『本谷温泉』である。その意気や良し、お湯も良し。ただしブランドにおいてはまったくキャッチアップできていない。(笑)
 
 道前平野の丹原の高縄山系の麓付近に昔からある温泉は、最近に新館を増築してリニューアルした二館の造りであり、湯船も入り口もフロントも本館と新館の二つに分かれている。もちろん中は通路でつながっているので相互の乗り入れが可能。どちらの湯にも自由にはいれる。
 
 観光客があまり寄ることはないが、今治市街や西条市街からもさほど遠くない場所で地元に古くから根付いた温泉である。道後のような賑わいはないが閑静で落ち着いた温泉らしい温泉である。ここはこのまま道後に負けずに道後を目指さず、「道後といっしょにするな」の気概を持って末永く地元に愛され続けていて欲しい温泉である。
 
 http://www.hontani.com/
 
 近くのスポット
 『四国酒蔵88箇所72番 日本心』
 『四国酒蔵88箇所73番 御代栄』
 『四国堰堤88箇所62番 朝倉ダム』
 『四国堰堤88箇所63番 志河川ダム』
 
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 「山の麓の集落の丘に建つ温泉。誰が勝手につけたか(笑)伊予三湯(道後温泉、鈍川温泉)のひとつである。」山の麓の集落の丘に建つ温泉。誰が勝手につけたか(笑)伊予三湯(道後温泉、鈍川温泉)のひとつである。 
 
   
 「向かって右が本館、左が新館であり、どちらからでも入場できる。(画像はクリックすると拡大します)」向かって右が本館、左が新館であり、どちらからでも入場できる。(画像はクリックすると拡大します) 
 
   
 「本館は木の湯船でサウナを備え、どちらかというと年配のお客さんが多い。」本館は木の湯船でサウナを備え、どちらかというと年配のお客さんが多い。 
 
   
 「対して新館は露天を備え、家族連れが多いように見える。」対して新館は露天を備え、家族連れが多いように見える。 
 
   
 「一帯は『本谷公園』として大明神川の親水公園である。キャンプ場も併設する。」一帯は『本谷公園』として大明神川の親水公園である。キャンプ場も併設する。 
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