湯の印象 B 秘境度 3
『なってしまった新宮』
今でこそ四国中央市に併合されたが、つい最近までここは、「新宮村」という愛媛県民でも一生のうちに何度来るか来ないかのなんにもない山村であった。近所にダムがみっつもよっつもある豪雨地帯であり、旧街道はあるものの冬は降雪で閉ざされた僻地である。1992年、あろうことかここに高速道路のインターチェンジが出来てしまった。出来てしまったものは仕方がない(笑)が、今でもインターの利用台数は400台/日ほどしかない。
仕方がないので・・・なのかどうなのかはわからないが、1999年に何もなかったインター真横に観光スポットして『霧の森』を造ったのである。ところが、何が起きたか、ここのご当地スゥィーツ「霧の森大福」が通信販売でヒットしてしまい、どうせならと当地名産のお茶をモチーフにリニューアル。温泉と一緒につくった日本茶カフェも、これまた有名になってしまい、そのまま今に至っている。
時の流れに身をまかせたまま、なんとなくうまくことが回ってしまった感もあるが(笑)、おそらく地元の努力も尋常ではないことは、カフェの地元のおばちゃんの素晴らしい接客に垣間見ることが出来る。たいした宣伝もしていないのに口コミで評判が評判を呼び、今では連休ともなれば渋滞を起こすほどである。
この温泉も出来てまだ間がないが、既に四国の有名温泉の仲間入りを果たしている。20年前までは何もなかった「とある山深い僻地」の御伽噺である。
近くのスポット 『四国酒蔵88箇所76番 豊稔』 『四国酒蔵88箇所77番 梅錦』 『四国堰堤88箇所67番 富郷ダム』 『四国堰堤88箇所68番 柳瀬ダム』 『四国堰堤88箇所69番 新宮ダム』 『四国堰堤88箇所70番 五郷ダム』
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「高速高知道新宮インター真横の新宮始まって以来の大型施設である。旧新宮村時代には全国的に珍しい村にあるインターチェンジであった。」
高速高知道新宮インター真横の新宮始まって以来の大型施設である。旧新宮村時代には全国的に珍しい村にあるインターチェンジであった。
「独立して建っている温泉建物正面。」
独立して建っている温泉建物正面。
「明るく清潔な大浴場。まだまだ平日は地元の人とのんびり出来る状態。」
明るく清潔な大浴場。まだまだ平日は地元の人とのんびり出来る状態。
「温泉と県道の間を流れる馬立川。この川沿いに高知県本山村(いまの早明浦地区)から川之江に『北土佐街道』が走っていた。」
温泉と県道の間を流れる馬立川。この川沿いに高知県本山村(いまの早明浦地区)から川之江に『北土佐街道』が走っていた。
「日本茶カフェで有名な『霧の森 茶フェ』 シニアの奥様方の聖地であるが、若いカップルも多い。男一人では完全に場違い。(涙)」
日本茶カフェで有名な『霧の森 茶フェ』 シニアの奥様方の聖地であるが、若いカップルも多い。男一人では完全に場違い。(涙)
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