湯の印象 − 秘境度 2
『ディープサウナ』
「から風呂」とは湯のない風呂、いわゆるサウナ風呂である。1300年前に行基がつくったとされているこの古式サウナは、松葉を焚いた石室の中でムシロを敷いて塩を撒き、その中で着衣で頭巾をかぶって温まり汗をかくという荒行である。
受付で料金を払い脱衣室代わりの座敷で浴衣に着替える。浴衣というよりはジャージで良いと思う。案内された浴室は浴室とは絶対に思えないしろもの。どこから見ても、陶器の焼き物の窯である。おそるおそる入ってみると、説明書きにあるようにそれはまるで石室というよりミイラを安置する玄室そのもの。中腰にならないと入室できる高さしかない。狭い真っ暗がりの部屋の隅で頭から古毛布をかぶってムシロの上に体育座りをして戸を閉めると、どんなに根が明るい人間でも、それはそれはどんよりとした気分になることが出来る。(苦笑)
室温はかなり高くすぐに汗が噴出すので、別室で水を浴びながら数回入室を繰り返すと、それなりの効能はありそうだ。リピートのお客さんが多いところをみると、これはこれで癖になるのであろう。肉体的にはリフレッシュできるが精神的には閉じこもってしまうかもわからない複雑な気分の温泉である。(笑)
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「外から見ても誰も温泉と思わない。」
外から見ても誰も温泉と思わない。
「説明書きはこれのみ。これだけ読むと入るのには勇気がいる。」
説明書きはこれのみ。これだけ読むと入るのには勇気がいる。
「風呂釜は二つあり「熱い風呂」と「ぼちぼちの熱さの風呂」。(画像をクリックすると拡大します)」
風呂釜は二つあり「熱い風呂」と「ぼちぼちの熱さの風呂」。(画像をクリックすると拡大します)
「まったく焼き物の釜そのものである。」
まったく焼き物の釜そのものである。
「中はこのとおり2、3人も入ればいっぱいの広さで灯りも心もとない。」
中はこのとおり2、3人も入ればいっぱいの広さで灯りも心もとない。
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