湯の印象 温泉ではなく普通の風呂 秘湯度 というより難易度S
『結願直前の難所』
天然温泉ではまったくないのだが88箇所も最後に近くなり、すんなり結願してしまっては「ありがたみ」がないので敢えて難所をつくらせてもらった(笑)。わざわざここにまで入りにくれば初めて誰もが認める「温泉マニア」となろう。
ジャンボフェリーは神戸と高松とを4時間半(小豆島に寄港しなければ4時間)で結ぶ海の道路である。昔から「寝ながら京阪神にいける乗り物」として重宝されてきた。しかも車なしの乗客だけなら往復割引で1650円(2013年現在)。これは他のどの交通機関よりもはるかに安い。
あまり知られていないがこのフェリー内には浴場がある。もともと長距離トラックの運転手さん達が疲れをいやす場所であったのだろうが、夜はまだしも平日の昼間であればほとんど貸切状態。広々とした湯船シャワー口は5つでさらにサウナ室まで完備している。もちろん深夜便は真っ暗だが昼間は窓から瀬戸内海を眺めながら風呂に浸かれるという点においてはそんじょそこらの海辺の観光温泉施設より上である。明石〜北淡間の航路が無くなってからは明石大橋を潜る数少ない船便となった。大橋を下から眺めながら風呂に入れるという経験をした人は少ないはずである。しかもこれだけあって入浴料は無料。
がしかし、浴場はタダでもフェリーに乗るには最低で片道1800円はかかる上、時刻表の具合から往復するとほぼ一日の船旅となる。この温泉88箇所の中でも最高値のコストと時間を要するので、その意味で難所である。神戸で別目的の観光も楽しみ、のんびりとした船旅付きだと思うと、別に難所でも何でもない。ただ、真の温泉マニアであれば意地でも入浴のためだけにジャンボフェリーに乗って欲しい。やっぱりそんな奴は私だけか?(笑)。
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「フェリー乗り場(神戸港)と巨大なジャンボフェリー」
フェリー乗り場(神戸港)と巨大なジャンボフェリー
「航路図」
航路図
「広く清潔な浴場」
広く清潔な浴場
「サウナもついている」
サウナもついている
「明石大橋を下から見上げて入浴できるのはここだけ。」
明石大橋を下から見上げて入浴できるのはここだけ。
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